土地をうまく活かした2階リビングの家M様邸

漆喰の壁、無垢の床など自然素材を大切にした住まい。
収納も充実させ、すっきり快適な空間に。

ふたりの希望が一致した場所で叶えた、憧れの住まいづくり。

奥様 「いつかはマイホームがほしい」という家への憧れが結婚前からありました。思い描いていたのは、天然の木を使った日本家屋です。欧米的なモダンさより、古き良き和の魅力を大切にしたいなと思っていました。夫の実家も私の実家も自然の素材を使っているのでそれが原点になっているかもしれませんね。
私たちは以前、賃貸住宅に住んでいて、マイホームづくりに夫も賛成してくれたので建築会社を探し始めました。目指したのは、漆喰の壁と無垢の床を取り入れた、心地よい住まいです。

ご主人 そうした自然素材の活用に加え、中庭も希望していました。また、並行して土地探しも進め、半年間ほどは毎日複数のアプリをチェックしていましたね。マイホームの立地として、妻は駅から近い場所、私は緑が多く静かな場所を希望。気になるところや紹介された土地を5箇所ほど見に行き、ようやくふたりの条件にぴったりの立地を見つけました。しかしそこは台形に近い斜めになった形状で、予定より少ない坪数だったんです。もし、ここに私たちがイメージしている家が建つのなら土地を購入しようと考え、3社に設計プランをお願いしました。

奥様 その一つが阿部建設でした。実は以前の住宅は阿部建設の本社に近く、気になっていたのでホームページを調べたら、漆喰や無垢材を用いた木の家がいいなと感じて。その後、「手しごとの家」を見学し、「ステキすぎる!」と最有力候補になりました。

バルコニーを囲むように、リビングやダイニングをレイアウト。

ご主人 複数のプランの中で、阿部建設は土地をうまく利用した提案をしてくれました。形状や広さから中庭をつくるのは難しかったのですが、1階は駐車場をピロティーとして組み込むことで土地を有効活用し、2階はコの字型にして真ん中にバルコニーを設置。バルコニーは周りをリビング、洗面室などのある廊下、ダイニングで囲まれているので中庭のようです。この図面を見て、希望を全部叶えてもらったねとふたりで感動したのを今でもよく覚えています。

奥様 コンパクトな敷地なので、駐車場と建物を別々にすると、建物が小さくなりますが、1階をピロティーにして駐車場にすると、建物を大きく造れますよね。それにリビングを2階にする提案も印象的でした。土地の有効活用が上手だなと感じましたね。

奥様 悩んだのは、「手しごとの家」にあるような勾配天井をどの部屋につくるかです。最初はダイニングとリビングに勾配天井を取り入れたいと考えていたのですが、ダイニングは土地の形に合わせて壁が斜めになっている上、勾配天井にすると天井も斜めになるため、角度や形が複雑でなかなか想像しづらくて…。最終的にリビングのみに設けることに落ち着きました。

ペットともにくつろぐ家族の時間。今後の夢も広がって。

ご主人 その勾配天井のあるリビングが私の一番気に入っている空間です。日中はバルコニーから光がよく入り、夜はライトアップされた植物を眺めながらペットと一緒にくつろいでいます。わが家はうさぎを飼っているので、ケージを置ける場所やうさぎが遊べるスペースを設けることも家づくりのポイントでした。それをリビングにすることで家族と一緒に過ごせるようにしたんです。また、リビングからダイニングまで仕切りがなく、バルコニーに面して大きな窓があるため、とても開放感があって心地いいですね。

奥様 私は全部好きですが、特にキッチンは作業スペースが広く使いやすくて気に入っています。それに隠す収納もポイントです。キッチンの壁に沿った観音扉の収納スペースは、大きいために見た目のバランスが良くないのではないかと心配していたのですが、できあがったらちょうどいいサイズ感。冷蔵庫も目隠しされていて生活感を抑えられます。ダイニングには背の低い造作収納があり、ものをしまいつつ、その上では陶器や小物をディスプレイして見せることもできます。収納力抜群なので、以前の家では散らかりがちだったのですが、すっきり暮らせるようになりました。

ご主人 今、少しずつ植栽を増やしています。今後は野菜も育ててみたいですね。庭では子どもができたらプールを置いて一緒に遊んでみたいし、また、バルコニーで食事をするのも楽しそうです。

奥様 バルコニーでBBQもしてみたいですね。また、ガーデニングをもう少し充実できたらと思っています。家をつくるまでまったく土にふれる機会はありませんでしたが、ここは日当たりがいいし、グリーンをもっと増やしたいと思って勉強しているところです。さらに、セレクトショップや作家さんの個展、焼きものまつりなどを見て回って、好みの小物を揃えていきたいですね。以前の家ではどこに置いてもしっくりこなかった陶器の一輪挿しが、今はかわいく飾れてうれしいです。こうしたお気に入りのインテリアを身の回りに少しずつ加えていきたいと思います。